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皆さんこんにちは!佐々木運輸機工有限会社のブログ更新担当の中西です。
さて今回は
~車両メンテナンス~
リース機は“貸して終わり”ではありません。安全・稼働率・再リース価値を決めるのは、引き取りから次回出庫までのメンテナンス品質です。ここでは、クレーンを中心に重機リースの整備を流れ・技術・運用KPIで整理します。
目次
返却受付
稼働時間・故障申告・現場環境(粉塵/塩害/高温)をヒアリング
外観写真・動画で状態を即時記録(法的・商取引リスク回避)
一次点検・洗浄
高圧洗浄→リーク可視化、泥錆除去→腐食進行の抑制
清掃後に目視/触診/打音でクラック・変形・緩みを抽出
機能・安全装置点検
エンジン/油圧/電装の始動試験
LMI(荷重モニタ)・モーメントリミッタ・アウトリガーインターロック作動確認
走行(公道走行車は灯火・制動も)
定期整備(時間or月次)
250/500/1000hなどのメーカー基準で油脂交換・フィルタ・グリスアップ
消耗品の予防交換(後述)
最終検査・試運転
吊り荷テスト、ブーム伸縮・旋回、緊急停止作動
出庫前チェックリストと整備記録の更新
ワイヤロープ/シーブ
断線・素線の飛び・腐食・径減少・つぶれ・屈曲疲労を点検
シーブ溝摩耗・偏磨耗、ベアリングのガタ
潤滑は“浸透+表面保護”の両立、過潤滑によるダスト付着を防ぐ
フック・ラッチ・スイベル
開口拡大・ねじれ・亀裂、ラッチ復帰・スプリングテンション
荷重標示・識別表示の判読性
ブーム/ジブ・スライドパッド
伸縮時の擦過痕・ピン穴の偏摩耗、ウェアパッドの厚み測定
ブーム起伏・旋回の作動トルクと異音
アウトリガー
シリンダ漏れ・パッド摩耗・座屈痕、接地センサー作動
地耐力計画に沿ったパッド面積の適合(付属品欠損の有無)
安全装置
LMIセンサ較正、過巻防止、風速計、傾斜センサ
上限/下限ストッパ設定・インターロックのバイパス有無チェック
※ロープやフックの廃棄基準はメーカー/規格の数値に必ず従う(断線本数・径減少率等)。迷ったら即交換が鉄則。
油圧系:作動油の清浄度・酸化・水分、ポンプ/バルブの異音、ホースの擦れ/膨らみ/クラック
エンジン:オイル・冷却水・燃料フィルタ、DPF/AdBlue(尿素)残量と再生履歴
駆動・足回り:タイヤ溝・偏摩耗/空気圧、クローラは張り調整とリンク摩耗
電装:充電電圧・バッテリCCA・端子腐食、ハーネスの擦れ・防水カプラ
ボルト締結:旋回ベアリング・ブーム根元などトルク管理→トルクマーカーで可視化
エンジンオイル:250〜500h
作動油:メーカー推奨(通常1000〜2000h)+油分析で延伸/早期判断
フィルタ(エンジン・燃料・油圧):オイル交換とペアで
グリス:ピン/シーブ/スライダは使用条件で短期化(粉塵・雨天の後は追加)
ベルト/ホース:年次点検+亀裂・硬化・膨出は即交換
ブレーキ・ハブ:ライニング残量・ドラム摩耗、油漏れ
時間基準(h)と月次基準の“二軸”で管理すると、稼働ムラがあっても漏れにくい。
取得データ:稼働時間、油温/水温、燃料・AdBlue残、DTC、過負荷・傾斜ログ
アラート運用:温度閾値・油圧低下・DPF目詰まりを現場と整備で同時受信
油分析:金属粉・水分・酸化価からベアリング/ポンプの劣化兆候を早期把握
KPI:稼働率(Availability)・MTBF・MTTR・1h当たり整備費で改善点を特定
定期点検/自主検査:クレーン・建設機械は法令/メーカー基準に基づく定期点検が必須
公道走行車:車検・定期点検・保安部品(灯火・反射・速度表示)
吊具・付属品:玉掛け用具等は別系統の定期点検と台帳管理
記録:整備記録・交換履歴・検査成績書を台帳+クラウドで保管(出庫時に抜粋を添付)
地域や機種で要件が異なるため、最新のメーカー指示と関係法令で最終確認を。
夏:冷却系清掃・ラジエータ目詰まり除去、油温監視、キャビン空調点検
冬:燃料凍結対策(低温軽油/添加剤)、バッテリ性能点検、保温カバー
塩害/海風:洗浄頻度増・防錆コート、コネクタの防水グリス
粉塵:エアフィルタ短期交換、グリスの選定変更(粘度・耐水)
SLA設定:受付→到着→復旧の目標時間、一次切り分け手順を標準化
パーツ在庫:A(即応)/B(翌日)/C(取寄せ)の階層在庫
代替機ルール:現場条件・容量の同等以上、搬入経路とオペ有無をセットで手配
現場教育:出庫時に始業前点検の短縮版を配布(QR動画つき)
同時交換:対向部品(左右・ペア)で再入庫を防ぐ
**再整備の“再発番付”**を可視化し、根本対策(設計・部品選定)
専用工具の整備:トルクレンチ校正/圧着工具/圧力ゲージの定期校正
外注の使い分け:油分析・電装リビルドは専門会社と定額契約
毎日(オペの始業前)
漏れ(燃料/油/冷却水)/タイヤ・クローラ/ワイヤロープ/フック・ラッチ
灯火・警報・バックカメラ/LMI表示/アウトリガー作動
油量・水量・異音・異臭・計器警告
週次/250h
グリスアップ/フィルタ差圧確認/ベルト張り/ボルト増し締め
ロープ端末・ソケット部の点検/ブーム摺動部清掃
月次/500〜1000h
油脂交換・油分析/旋回ギヤのバックラッシュ測定
ブレーキ分解点検(公道走行)/電装ハーネスの擦れ補修
重機リースの価値は、壊れない・止まらない・安全に働くことで立証されます。
そのために必要なのは、標準フロー×予防整備×データ活用の三点セット。
「入庫時の見える化→定期整備の抜けゼロ→テレマで予知→記録で証明」を回せば、稼働率と顧客信頼は着実に上がります。次の出庫から、まずは出庫前チェックのQR化と油分析の定点化——ここから始めましょう。
徳島県阿南市の佐々木運輸機工有限会社は、
・クレーン作業(クレーン操作により建設資材等の吊上げ)
・長、重量物の運搬(重機等)
・建設機械の運搬(トラック使用)
・鉄骨、足場材等の建築資材の運搬
・矢板工事一式
などの作業を行っています。
また、重機のリース事業もしています。
クレーン、建設機械による作業の請負、重量物運搬、一般貨物自動車運送業、矢板工事一式、一般土木工事などは、佐々木運輸機工有限会社へお任せ下さい!