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皆さんこんにちは!佐々木運輸機工有限会社のブログ更新担当の中西です。
さて今回は
~「良い機械」を“良い在庫”に~
レンタルは“借りやすさ”が命。けれどバックヤードの仕入れと選別こそ、稼働率・故障率・粗利・顧客満足のすべてを決めます。ここでは現場でそのまま使える視点とツールで、機種選定→調達→導入→回転までを一本の“仕入れオペレーション”として整理します。
目次
テレマティクスの既存データ(稼働h、アイドリング比、燃料/電力、故障コード、平均負荷)から**“使い切れてないサイズ”と“足りないクラス”**を炙り出す。
案件管路(ゼネコン・舗装・造成・解体・産廃・プラント・設備・電設)を月次で棚卸し。繁忙期のピーク需要と地域偏在を重ねる。
“大型でなくても足りる”“電動で足りる現場”“アタッチ頻繁”などの文脈ラベルを付与し、在庫を“仕事の言葉”で定義する。
例:関東湾岸=夜間/低騒音→電動ミニショベル+防音発電+充電/給電キットを増車
レンタルは時間単価のビジネス。仕入れ判断は必ず**TCO(総保有コスト)**で。
TCO = 購入価格 + 金利/保険 + 予防保全 + 故障修理 + 予備機コスト + 輸送/据付 + 事務費 − 残価
稼働前提:年間稼働h(保守的/楽観的の2本立て)
ダウンタイム率:同クラス過去実績から仮置き
残価:3〜5年の市場相場×販路別(買取/下取/オークション/自社中古)
環境要件:低騒音・低排出・電動の入札加点を加味
レンタル基準単価(円/h or 円/日)は、TCOに目標粗利を乗せて逆算。**“仕入時点で勝ち単価が見える”**状態にする。
掘削/積込/整地/解体/高所/搬送…工程単位で必要性能を定義
サイクルタイム(掘る→振る→積む)と一発の量(バケット容量、到達高さ/半径)
出力系:ディーゼル/ハイブリッド/電動、燃焼後処理(DPF/SCR)、電池容量と充電方式(普通/急速/スワップ)
寸法重量:輸送可能寸法/重量、道路許可の有無
油圧/電装:補助回路数・吐出量、クイックカプラ、電動なら外部給電オプション
足回り:ゴム/鉄、シュー幅、接地圧、スティールパッドの有無
ROPS/FOPS、360°カメラ、死角レーダー、後進アラート、SIV/降坂制御、エアサスシート、低騒音キャブ
HVO適合、電動のCO₂排出係数の提供、バイオ油対応、漏えい対策
チームで合意しやすい点数表を用意します(例):
| 項目 | 重み | 候補A | 候補B | 
|---|---|---|---|
| TCO(3年) | 25% | 8 | 7 | 
| 稼働率予測(適合現場の広さ) | 20% | 7 | 9 | 
| 故障/保守性(部品SLA・整備性) | 15% | 9 | 6 | 
| 残価・再販性 | 15% | 8 | 7 | 
| 安全/快適装備 | 10% | 9 | 8 | 
| 環境適合(低騒音/電動/HVO) | 10% | 8 | 9 | 
| 付加価値(アタッチ互換/データAPI) | 5% | 7 | 8 | 
| 総合 | 100% | 8.1 | 7.5 | 
※各項目7〜9点が“買い”、5点以下は要議論。数値化→議事録で“後から説明できる仕入れ”に。
クイックカプラ/油圧カプラを標準装備に。付替10分以内が目標。
作業別バンドル(解体、法面、伐採、産廃、配管)を組み、半日単位課金も用意。
既存在庫との互換性マップ(ピン径・油圧流量・電気信号)を常備。
破砕/鉄骨切断は騒音・粉じん対応アタッチで都市工事の指名を取りにいく。
新車(メーカー/ディーラー):仕様自由・保証厚い・残価安定。大量発注でフリート特約と部品SLAを確保。
認定中古:初期費用を抑え、短期回転の“穴”埋めに。整備記録・稼働h・主要消耗(足回り/ピンブッシュ/油圧)を数値で。
オークション:スポット対応・部材取り用。運試し仕入れは御法度、現車確認+上限価格を厳守。
買戻し/長期リース:残価保証でTCO安定。ピーク需要に合わせフレキシブル枠を持つ。
共通部品化:フィルタ、油、ゴムパーツ、クイックカプラ…同系OEMでまとめると在庫と教育が軽くなる。
部品SLA:48h以内を標準で契約。止まる=信用が溶ける。
消耗の見える化:ピンブッシュ/アンダキャリッジは摩耗限界→交換時期をダッシュボードで赤黄緑表示。
充電計画(現場電源/移動式蓄電/急速/夜間充電)までを商品化。
充電器・ケーブル保護・養生マットを同梱レンタルで“使える状態”を提供。
CO₂レポートを納品物に加え、入札・CSRで可視化。
Uptime条項(代替機手配SLA、故障時減額、現地到着時間)
遠隔診断/OTAの権限、データのAPI利用許諾
パワートレイン延長保証、主要油圧機器のコア返却条件
HVO/電動の適用範囲(保証影響)を明文化
目視:漏れ・傷・塗装、書類(適合/整備記録/保証)
計測:油圧/電圧、エラーコード、補助回路流量、実出力
安全:各センサー作動、非常停止、アラーム音量、ライト
アタッチ:カプラ噛み合い、ピン径、ガタ、グリス給脂
電動:SoH/SoC、付属充電器、絶縁、ログイン権限
→ PDIチェックシートはクラウド保存+写真10枚を必須。
日額/時間額/半日額の3本立て+最低課金
繁閑ダイナミックプライシング(需要×地域×機種)
長期割は保守・輸送込みパックで客単価を守る
アタッチ別課金で“本当に使う価値”を公平に
3年/5年の出口を想定し、中古再販の写真・整備履歴を入庫日から蓄積。
販路ミックス:自社販売(粗利↑)、ディーラー下取(手間↓)、オークション(回転↑)、輸出(相場差)。
軽整備・再塗装の原価と売価差をテンプレ化し、回転を止めない。
0–30日
テレマティクスで過去12か月の稼働h/アイドリング/故障を出し、“過大/過小サイズ”リストを作る。
PDIチェックとTCOテンプレを整備。
30–60日
スコアリング表で次四半期の増車候補を3機種に絞る。
サプライヤと部品SLA/延長保証/Uptime条項を交渉。
60–90日
電源込み商品(電動ミニ+充電+養生)と作業別アタッチバンドルをローンチ。
**残価販路(自社/下取/オク)**の決裁基準を文書化。
人気だけで仕入れる → データで“どの現場で誰が何に使うか”を確認。
マルチメーカー化で部品が地獄 → 共通化ルールを先に決める。
電動だけ仕入れて充電がない → 電源パックごと商品化。
アタッチ互換がない → ピン径・油量の基準を社内標準化。
残価を見ない → 入口の会議に“出口の担当者”を必ず同席。
仕入れは営業でも整備でもない――“稼働を設計する仕事”です。
データで需要を読み、TCOで勝ち、アタッチと電源で現場起点に仕立て、SLAで止まらない約束を作る。出口(残価)まで見通した“循環”ができた時、在庫は資産からキャッシュマシンへ変わります。
今日の一本は、明日の100現場を支えます。
良い仕入れで、現場にもう一歩の余裕を。✨
徳島県阿南市の佐々木運輸機工有限会社は、
・クレーン作業(クレーン操作により建設資材等の吊上げ)
・長、重量物の運搬(重機等)
・建設機械の運搬(トラック使用)
・鉄骨、足場材等の建築資材の運搬
・矢板工事一式
などの作業を行っています。
また、重機のリース事業もしています。
クレーン、建設機械による作業の請負、重量物運搬、一般貨物自動車運送業、矢板工事一式、一般土木工事などは、佐々木運輸機工有限会社へお任せ下さい!
